卓球をしている方なら、ラバーの種類に「裏ラバー」「表ラバー」「粒高ラバー」など、複数の種類があることは皆さんご存じのことかと思います。種類が複数あることはわかっていても、表ラバーが具体的にどのような性能で、どのような種類があるかなど詳しく知っている方はどれくらいいるでしょうか?
卓球を数年していても表ラバーについて意外と知らないこともあると思うので、今回は表ラバーについて詳しく説明していこうと思います。知っている内容もあるとは思いますが、良かったら読んでいただければと思います。
表ラバーとは?表ラバーと裏ラバーの違い
表ラバーとは?
卓球を数年している方はご存知だと思いますが、表ラバーの外見の特徴はラバーの表面がつぶつぶになっていることです。ただし、表面がつぶつぶになっているラバー全てが表ラバーということではないので気を付けてください。つぶつぶの高さが低いラバーが表ラバー、つぶつぶの高さが高いラバーは粒高ラバーと言います。
表ラバーの打球時の特徴は、相手の打ったボールの回転の影響が受けづらいことが挙げられます。ですので卓球を始めたばかりの方でレシーブが苦手な方は、バック面を表ラバーにすることが多かったりします。
表ラバーと裏ラバーの違い
表ラバーと裏ラバーの違いですが、表ラバーはミート打ちやスマッシュなどの強打の技術が打ちやすいラバーになります。スピードの速いボールが打ちやすいことから、前陣速攻の卓球選手が表ラバーを使っていることが多いです。また、表ラバーは回転があまりかからないので、相手はネットミスしやすくなり、よく嫌がられます。
対して裏ラバーは、ドライブ系の回転をかける技術が打ちやすいラバーになります。回転をかけてラリーになりやすいことから、中陣でのラリーを好む卓球選手が両面裏ラバーを使っていることが多いです。
表ラバーを使うメリット
表ラバーを使うメリットですが、上記でも説明している通り、回転の影響を受けづらい・ナックルになり相手がネットミスしやすい・スピードが出ることです。レシーブミスをすると相手が簡単に得点してしまいますが、回転の影響を受けづらいので、レシーブミスが減ります。
また、表ラバーを使って攻撃をしても回転がかかりずらくナックルになるので、相手がネットミスをしやすくなります。ナックルが苦手な卓球選手は多いので、大きなメリットになります。
裏ラバーで攻撃すると弧を描くようにボールが飛びますが、表ラバーで攻撃すると直線的にボールが飛ぶのでスピードが出やすく、ノータッチで抜きやすくもなります。
表ラバーの縦目と横目の違い
表ラバーには2つの種類があることをご存じでしょうか?これは卓球を長年している方も意外と知らないことが多いのですが、表ラバーには縦目と横目の2種類あります。この違いは、つぶつぶの並び方のことなんですが、縦目と横目でどう違うのか詳しく説明していきます。
縦目
表ラバーが貼ってある状態のラケットのグリップを下に向けたとして、縦につぶつぶが並んでいると縦目と言います。縦目の方はミート打ちがしやすくボールにスピードが出やすいような、弾きやすいラバーになっています。また、より回転がかかりずらく、ナックルボールが出やすいのが特徴です。
横目
表ラバーが貼ってある状態のラケットのグリップを下に向けたとして、横につぶつぶが並んでいると横目と言います。横目の方も縦目と同様で、表ラバーなのでミート打ちがしやすいですが、縦目ほどボールに威力は出ません。ただ、縦目に比べると、ボールの引っ掛かりが良く回転もそれなりにかけやすいので安定します。
表ラバーを使用している卓球選手とラバー
表ラバーを使用している有名な日本の卓球選手をご存じでしょうか?日本では表ラバーを使用している男子の有名な卓球選手は少なく、主に女子の卓球選手で使用していることが多いです。誰がいるか、簡単に3人の卓球選手を紹介していきましょう。
伊藤美誠(使用ラバー:モリストSP)
2020年4月現在、世界ランク2位の日本のエース。延期になった2020年東京オリンピック日本代表の選手です。
木原美悠(使用ラバー:VO>102)
2019年の全日本卓球の一般の部で2位になった若手の選手。ダブルスでは長﨑美柚と組み、2020年4月現在世界ランク1位の実力。
天野優(使用ラバー:スペクトル・21 sponge)
2011年から2019年3月まで実業団の「サンリツ」で活躍していた選手。引退してからはサンリツのコーチを務める。美人卓球選手としても有名。
オススメの表ラバー
ではここからは私が、卓球中級者にオススメする表ラバーを3つ紹介していきます!
1.スペクトル(TSP)
「スピード系の表ラバーと言えばスペクトル!」と言ってもいいほど、多くの卓球選手に愛されているラバーです。打球時の球離れが早くスピードが出ますし、ドライブを打っても表ラバーにしては回転もかかってくれて、変化も付けられます。
2.モリストSP(Nittaku)
プロ卓球選手の伊藤美誠選手も使用していることで有名なモリストSPです。縦目の表ラバーで、かなり直線的な弾道でスピードが出ます。また、ナックルボールが非常に出やすいラバーで、相手はネットミスを多くしてしまうでしょう。私だったらモリストSPを使われると嫌です(笑)
3.ヘキサーピップスフォース(andro)
表ラバーにしては少し硬めのスポンジを使用していることから、裏ラバーのような弾みを実現していて人気の高いラバーになります。またこのラバーは貼る時に縦目と横目を選べることが最大の特徴です。縦目が好きな選手でも、横目が好きな選手でもどちらの方も使用できます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?卓球を長年している人からすると知っていることが多かったかもしれませんが、表ラバーについて意外と知らないことも多かったんではないでしょうか?
裏ラバーから表ラバーに変えようか悩んでいる方は、この記事で紹介している表ラバーの特徴をまずは理解して、自分に合っているかを考えてラバーを変えるようにしましょう。
また、卓球を始めたばかりの方は、まずはこの記事をしっかり読んで表ラバーの特徴を覚えましょう。自分が表ラバーを使うにしても、卓球の練習時や試合をする時にも相手が表ラバーを貼っていた時に、表ラバーの特徴を理解しているのと理解していないのとでは全然違います。
是非、卓球経験者も卓球初級者もこの記事をしっかり読んで、表ラバーの特徴について理解を深めていってください!
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