卓球には硬式とラージボールの2種類があります。メジャーなのは硬式の方で、テレビでも見れるオリンピックや世界卓球、Tリーグなどは硬式の卓球になります。
しかし最近ではラージボールも人気で、幅広い年代で楽しまれるようになってきています。ラージボールに興味はあるが、硬式とラージボールの違いがわからない方や、ルールがいまいちわからないという方もいると思います。
この記事では、ラージボールとはなんなのかや、硬式とラージボールの違いについて徹底解説していきます。ラージボールについて少しでも興味のある方は、ぜひ参考にしてください。
ラージボールとは?ラージボールの特徴について
ラージボールは、よく見る硬式の卓球とは違いボールの大きさやネットの高さなどが変わってきます。この辺りは後程詳しく説明します。ボールの大きさが硬式よりも大きいのですが、そのおかげでラージボールには以下のような特徴があります。
回転がそこまでかからない
まずラージボールは、ボールが大きくその分空気抵抗も大きくなるため、硬式の卓球と違って回転が弱くなります。回転があまりかからない分、初心者でも打ち返しやすいボールになるので、楽しむことができます。
スピードがそこまで出ない
またボールが大きい分空気抵抗も大きくなるという理由からもう1つ、ボールのスピードも空気抵抗のおかげで硬式の卓球と比べて遅くなります。
ラリーが続きやすく楽しい
上記の2つの理由から硬式の卓球よりもラリーが続きやすいので、初心者の方から高齢の方まで幅広い層で<卓球のラリーを楽しむことができます。
簡単にラリーを続けられるということは、続く分運動量が増えるということになるので、ラージボールは運動不足解消や健康目的で運動をしたいという方にもオススメのスポーツになります。
ラージボールと硬式の違い
ラージボールの特徴がわかったところで、次に硬式の卓球との違いを紹介していきます。
ラージボール | 硬式 | |
---|---|---|
ボールの大きさ | 44㎜ | 40㎜ |
ボールの色 | オレンジ | 白色、オレンジ |
ネットの高さ | 17.25cm | 15.25cm |
使用ラバー | 表ラバー | 裏ラバー、表ラバー、粒高ラバー、アンチ |
試合のセット数 | 3セットマッチ | 3or5or7セットマッチ |
ボールの大きさが違う
まずラージボールと硬式の卓球で違うところはボールの大きさです。硬式の卓球のボールの大きさが40㎜に対して、ラージボールのボールの大きさは44㎜と4㎜大きいことがわかります。
4㎜大きいので、上記にも書いていましたが空気抵抗も大きくなりボールのスピードも遅くなり、ラリーが続きやすくなっています。
ボールの色が違う
ボールの色は、ラージボールではオレンジ色とルールで決まっています。硬式の卓球では、オレンジ色と白色どちらでもいいようですが、近年の卓球の大会では白色で統一されているようですね。
ネットの高さが違う
続いてネットの高さも違います。硬式の卓球ではネットの高さが15.25㎝ですが、ラージボールでは17.25㎝と2㎝高くなっています。
2㎝高くなっているので、強いボールを打つとネットに引っ掛かりやすく、強打も打ちづらいためラリーが続きやすい傾向にあります。
使用するラバーが限られる
ラージボールでは硬式の卓球に比べて使用できるラバーの種類も限られています。硬式の卓球ではラバーは、裏ラバー、表ラバー、粒高ラバー、アンチなどさまざま選べますが、ラージボールでは表ラバーのみとなります。
ですのでシェークハンドの選手だとフォアもバックも表という、硬式の卓球では珍しい組み合わせになります。
3セットマッチの試合のみになる
ラージボールの試合では、セット数も3セットマッチと少なくなります。3セットと少なく、1セットでも先に取られると後がなくなるので、最初から戦術の組み立てが重要になります。
硬式の卓球ではセット数が大会によって様々ですね。オープン大会では予選リーグが3セットマッチで決勝トーナメントは5セットマッチだったり、公式大会の全日本だと3回戦までは5セットマッチで4回戦から7セットマッチです。
ラージボールのルールには2種類ある
ラージボールのルールについてもざっくり見ていきましょう。まずラージボールのルールには「レクリエーションルール」と「競技大会ルール」の2種類あります。ラージボールが普及してきて、競技としてラージボールをする人が増えたため、このように2つにわけられたようです。
各大会毎に要項にルールが記載されているので、大会に出ようとしている方は確認してみましょう。
レクリエーションルール
まずはレクリエーションルールから紹介していきます。
サーブトスの規定なし
レクリエーションルールではサーブトスの規定がなく、サーブをトスせずに出しても良いようです。硬式卓球でも昔はトスせず出せましたが、現在では16センチ以上トスしないといけないルールになりました。
デュースで12対12になった際、13点とった方の勝ち
10体10のデュースになり、12対12になった時は次の13点目をとった方がセットを取れます。レクリエーションルールでは、試合が長引かないようにするルールがあるみたいですね。
競技大会ルール
続いて競技大会ルールを見ていきましょう。
サーブを出す際は2から3秒止まる
まずサーブを出す際は、サーブの構えから2秒から3秒止まって出さなければいけません。構えてすぐに出そうとすると反則になるので注意しましょう。
サーブトスは16センチ以上上げる
レクリエーションルールと違ってサーブトスは16センチ以上上げないと反則になります。これは硬式の卓球と同じですね。またネットの高さが17.25センチなので、ネットの高さを目安にすればOKです。
デュースの際は2点差をつけた方の勝ち
デュースになった際は、2点差をつけた方がセットを取れます。レクリエーションルールでは最終13点でしたが、競技大会ルールでは2点差がつくまで続きます。これも硬式の卓球と同じです。
硬式の用具は使っていいのか?硬式用具との違いについて
ここで気になる用具の話になります。用具はラージボール専用のラケットやラバーもありますが、硬式の用具は使っていいのでしょうか?
ラケットについて
ラージボール用のラケットも販売されていますが、硬式用のラケットも使用していいそうです。硬式の卓球をしていて、ラージボールもしてみようかなという方は、まずは硬式用のラケットを使用すると気軽に始められますね。
ちなみに硬式とラージボール用のラケットの違いは、ラージボール用のラケットの方が弾むように作られています。ラージボールの方がネットも高くボールも大きく若干重いので、弾むように設計しないとネットを超えないからだそうです。
ラバーについて
ラバーに関してもラージボール用のラバーが販売されていますが、硬式用のラバーを使用してOKです。ただし、粒高ラバーは使用できないので注意しましょう。
ラケット同様に、ラージボール用のラバーも硬式のラバーに比べて弾むように作られているようです。またスポンジがかなり柔らかく作られていてかなり食い込むので、硬式に比べて回転の変化は少なくなります。
ちなみに、逆にラージボール用ラバーを硬式の卓球で使用してもOKです。
ラージボールのオススメ用具を紹介
最後にラージボール用のオススメ用具をラケットとラバー3つずつ紹介していきます。これからラージボールを始めようという方はぜひ参考にしてください。
ラージボールのオススメラバー
まずはラージボールのオススメラバーを3つ紹介していきます。
1.ロイヤルラージ(Nittaku)
ロイヤルラージは、ラージボール用のラバーの中でも人気ラバーで、弾みもコントロールも文句なしのラバーです。初めてラージをする方から、上級者まで幅広い方にオススメです。
2.モリスト44(Nittaku)
モリスト44は、攻撃的な卓球をしたい方にオススメのラバーです。とにかくボールを弾きやすく、またナックルボールが出やすいため、いやらしい卓球ができます。
3.アレグロ(ヨーラ)
アレグロはラージ界のテナジーとも言われるほどの高性能ラバーです。スピードや回転の変化の質が高く、中級者から上級者にオススメです。ただその分、コントロールは少し難しいかもしれません。
ラージボールのオススメラケット
続いてラージボールのオススメラケットを3つ紹介します。
1.ラージスピア(Nittaku)
ラージスピアは、弾みに特化したラケットで、かなり球離れが早いので前陣でプレーする方にオススメのラケットです。コントロールが上手い方は使ってみましょう。
2.ジュエルブレード(Nittaku)
ジュエルブレードは、ラージ用のラケットの中でも回転をある程度かけやすく、球持ちも良いのでかなりバランスの取れたラケットになります。攻守安定させたい方は、このラケットを使ってみることをオススメします。
3.ラージブラスト(Nittaku)
ラージブラストは、弾みもある程度しっかりしていてコントロールがかなりしやすいので、初めてラージボールをする方にオススメです。またかなり軽めのラケットなので、初心者の方や高齢の方にもオススメのラケットです。
まとめ
この記事では、ラージボールがなんなのかやラージボールと硬式の卓球の違いについて紹介していきましたが、いかがでしたでしょうか?
ラージボールと硬式では同じ卓球でも、ボールの大きさが違ったり、ネットの高さが違ったり、使えるラバーの種類が違ったり、若干ルールが違ったりと意外と様々違いがありました。
ただ、ラージボールの方が初心者の方や高齢の方など幅広い層の方がラリーを楽しみやすいので、興味のある方はこの記事を参考にして硬式卓球との違いを理解しつつ、卓球を楽しんでいただければと思います。
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